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第1章  ダ ー ス ト ン 星

≪3≫ ブルトン院長 本当にびっくりした。たしかにロボット的な感じもしなくはなかったが、すました顔の愛くるしい目。それに健康そうな小麦色の肌は、とてもロボットとは思えない。喋るときには、表情さえ変わる。

「きょうの午後は、貴方の手術をされたブルトン院長の回診があります。とてもいい方ですから、何でも聞いてみてください。私が完全に通訳しますので、ご安心を」と、マーヤがにこやかに告げた。

ブルトン院長は長身で、見るからに信頼できそうな紳士だった。白衣には「48」の青いプレートが付いているから、きのう廊下で行き違った先生に違いない。面長で整った顔立ちは、地球でいえば北欧系に似ている。これも白衣を着た2人の女性看護師を引き連れて、病室に入ってきた。

「やあ、すっかり元気になりましたね。ちょうど一週間前、貴方はこの病院に運び込まれました。宇宙船の事故で全身打撲、特に頭部の損傷が激しかった。私とここにいる2人の看護師で手術をしたのです。もう心配ありませんよ。明日からは外出もできるでしょう」

――えっ、たった一週間で、こんなに良くなったんですか。
「この国の医療技術は、究極の水準に達しているのです。骨折などは1日で治せます。貴方の頭は脳細胞を培養して元通りに作り直しました。完全復旧ですから、記憶や神経系統も事故前の状態に戻っています」

――本当に素晴らしいですね。心から感謝します。
「どんな病気でも怪我でも、完全に治せます。たとえば病気になった人も大けがをした人も、すべて元の体に戻せるのです。極端なことを言えば、自殺をしてもムダというわけですね。ですから、この国の人間は死ななくなってしまったのですよ。医学的にみれば大変な成果ですが、別の大問題も発生しました。要するに人口問題です」

――そうか、人口が増え続けてしまうのですね。
「はい。それが大問題になりました。でも、その話は近いうちに詳しく説明しましょう。きょうは明日からの外出に備えて、ちょっとした手術を受けてもらわなければなりませんから」

                   (続きは来週日曜日)


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